天皇陛下が5月1日に譲位されることで、上皇となりますが、気になるのは上皇となったあとの陛下の給料や生活費です。
長年、国民のために尽くされてきた天皇陛下なので、ゆっくりと時間を過ごしてほしいものです。
では上皇となられた後は、どこにお住まいになるのでしょうか?
この記事では、上皇陛下になったあとの給料や生活場所がどこになるのかを紹介しています。
天皇陛下の時の年収はいくらなのか?
まず天皇陛下が譲位される前に、どれくらいの給料だったのか確認しておきましょう。
天皇陛下の年収に関係しているのは、「内廷費」と呼ばれるもので、金額は「3億2,400万円」と2018年は計上されています。
しかし「3億2,400万円」の内廷費は、天皇陛下のみの費用ではなく、天皇陛下、皇后陛下、皇太子殿下、皇太子妃雅子さま、愛子内親王殿下の5人分になります。
単純計算をすると5人なので、お一人約6,450万円ということになるでしょう。
ただし、内廷費については、内訳がどのようになっているのか発表されることはないので、具体的な分配については不明です。
しかし過去に一度だけ内訳が以下のように発表された事があります。(あくまで過去の内訳です)
内廷費の内訳
- 人件費:33%
- 衣類など:18%
- 食費:13%
- 交際費や災害見舞金:10%
- プライベート旅行や研究費用:7%
- 神事関係費用:7%
- 医療費その他:10%
しかし、忘れてはならない点として、給料として支払われているわけではなく、天皇陛下と内廷皇族の使う日常の費用などの支払のために使用される金額ということです。
ですから貯金という概念は必要ありません。
使用する分を支給され、使い切るというイメージの方が合っているかもしれません。
あくまで完全に平均した金額であれば、天皇陛下が1年に使用される費用は「6,450万円」という事になるわけです。(あくまで単純計算)
この金額の中で、上記で紹介したような費用が使われていくことになるでしょう。
天皇陛下が譲位され、上皇となられたあとに、この金額がどのように変化するのか、引き続き解説していきます。
上皇(今上天皇)になられた後に年収は変わるのか?
上皇陛下になられた後は、現在の天皇陛下はどのような立場になるのかという点がポイントになります。内廷費を使う内廷皇族になるのか、それとも宮家のような扱いになるのかという点です。
この点については、すでに発表がされており、天皇陛下は譲位され上皇となられた後も、内廷費によって生活の費用が賄われるとなっています。
2019年度の予算案によると、内廷費は3億2,400万円であり、天皇・皇族(上皇、上皇后、天皇、皇后、愛子内親王)のために使われるとなっています。
現在は、内廷費は「天皇・皇后、皇太子、皇太子妃、愛子内親王」のために使用されるとなっているので、名称が変わっただけと言えるでしょう。
つまり上皇になられた後も、これまで通りの年収という事になるでしょう。
これまで日本のために全てを犠牲にしてきた天皇陛下なので、変化がないという点は国民のだれもが納得されるでしょう。
つまり、単純に内廷費を分配するのであれば、「上皇陛下の年収は6,450万円」「上皇后の年収も6,450万円」という事になります。
詳しい天皇陛下や皇族の年収については、こちらを参照してください。
では、上皇になられた後、どちらにお住まいになるのでしょうか?
天皇陛下が「皇居の御所」にお住まいになるため、譲位後にはお住まいが変わることになります。
上皇と上皇后の住居はどこになるのか?皇居から引っ越す?
天皇陛下と皇后陛下は、皇居にお住まいになるのが通例です。
そのため、天皇陛下が譲位され上皇となられた場合、現在の皇太子殿下が天皇陛下として皇居にお住まいになります。
そのため、上皇と上皇后は皇居から移る必要が出てきます。
引っ越しとはいえ、上皇と上皇后が外部で生活することはありえません。
すでに譲位の後は、旧高松宮邸である「高輪皇族邸」へと移動されると発表されています。
しかし「旧高松宮邸」への移動は、あくまで一時的なものであるようです。
現在の皇太子さまご家族が、皇居に移動されるまでの間、あくまで仮住まいとして「高輪皇族邸」を利用されるということです。
皇太子殿下が天皇陛下として、皇居に引っ越しされた後に、上皇と上皇后は皇太子殿下が住んでいた「赤坂御用地内にある東宮御所」へと移動されることが決まっています。
ですから上皇と上皇后が、今後お住まいになる場所は「東宮御所」となります。
しかし、少しややこしいのは、東宮御所とは「皇太子殿下」のお住まいになる場所を指して使われる言葉になります。
皇太子を「東宮」と呼ぶこともあります。
そのため、現在の皇太子殿下が天皇陛下として即位された時点で、皇太子殿下が存在しなくなるため、「東宮御所」は存在しなくなります。
ポイントは【皇子】という呼称で、
皇子とは「天皇の子」という意味です。
現在の天皇陛下が譲位し、皇太子殿下が天皇となった後、第一皇位継承の立場になるのは「秋篠宮さま」となります。
しかし5月1日に即位する天皇陛下にとっては、【弟】であるため、第一皇位継承権があるものの、「皇太子」という表現はふさわしくないという事になるでしょう。
そのため、現在の法律の元で「東宮御所」が復活するのは、秋篠宮殿下が天皇として即位し、悠仁親王が皇太子殿下となった時となります。
それまでの間は、「東宮御所」は存在しなくなります。
そのため、現在の皇太子殿下が天皇陛下となり皇居御所へと移動された後、上皇(今上天皇)と上皇后がお住まいになる段階で、「東宮御所」は「仙洞御所」という名前に変更されることになります。
そのため、2019年以降、上皇と上皇后がお住まいになる住居は「仙洞御所」という呼び方が正しいと言えるでしょう。