日本にはもともと3種類のナマズがいるとされてきましたが、ついに念願であった4種目のタニガワナマズが発見されました。
どのようにして新種ナマズが発見されたのか?他の3種類との違いについて説明します。
ついに発見!4種目のタニガワナマズ
三重県の五十鈴川を含め、東海地方の綺麗な川の中で生息しているナマズが、ついに新種だったことが判明しました。
新しく発見されたということではなく、今までのナマズとは違うのではないかと考えられ、遺伝子を調べたところ、新種であることがはっきりしたということです。
これまでのナマズと異なっていたのは、大きく分けると3点ありました。
1 体にある模様が「腹」にも存在しているという点
2 生息域
3 体の細さ
この3点が異なっていたため、東海地方にいるナマズがすでに発見されている3種のナマズと異なっているのではないかと議論になっていました。
ナマズの体には模様がありますが、腹まで模様があるナマズは3種の中にはいませんでした。
しかし今回新種に認定されたタニガワナマズには、腹までしっかりと模様があります。
2つ目の生息域ですが、通常のナマズは川や池の下流に生息していましたが、タニガワナマズは上流の清流域で生息していました。
綺麗な水の中で生活するという点も、通常の泥の中で生息するナマズと大きく異なっていました。
清流のある谷川に生息しているところから「タニガワナマズ」という名前になったようです。
3つ目の違いは、これまでの3種のナマズよりも体が細いということです。
上記のような違いがあるものの、ナマズは生息域によって模様は変わり、大きさも細さも変化します。
そのため、実はすでにタニガワナマズを捕まえていた方も多かったものの、違いが分からなかったため、2018年に新種登録されることになりました。
3種類のナマズの特徴
タニガワナマズについて話題になったのは、2016年のことです。
インターネット上に、当時仮称として紹介されたタニガワナマズが発見され、研究者たちが新種登録を行う予定であると報道されました。
今回の新種に登録されたのは、まさにこの時のナマズということです。
ナマズは日本に古来からいる魚であり、非常に研究が進んでいる魚に含めることができるものです。
そんなナマズの新種に認定されたことは、非常に素晴らしいことです。
日本にいるとされていた3種のナマズ
1マナマズ
2ビワコオオナマズ
3イワトコナマズ
マナマズは日本だけではなく、朝鮮半島や台湾にも生息しており、生息域はアジア全土に広がっています。
通常ナマズと言われると、この「マナマズ」のことを表しており、琵琶湖周辺では「ヘコキ」と呼ばれることもあります。
マナマズは、アメリカナマズと区別化するために、ニホンナマズと言われることもあります。
生息域は、日本全国の淡水・汽水になっていますので、どこにいっても確認することができるナマズです
2種目のビワコオオナマズは、名前から分かるように、他のナマズよりもサイズが大きく、体長1m、重さ20kgを超える大きさまで成長することもあります。
他のナマズとの違いは、体のサイズに加えて、頭部が長いことやつぶれが大きいこと、下顎がしゃくれたように飛び出していることがあります。
3種目のイワトコナマズは、淡水魚に含まれ、琵琶湖や余呉湖などで生息しています。
ビワコオオナマズとの違いが少ないため、見分けづらいところがありますが、若干体の色が黒っぽい状態であり、黄褐色の斑点がからだの至るところにあります。
また目の位置が、他の2種よりもさらに外側にきていることも特徴の1つです。
ちなみに、イワトコナマズとビワコナマズがマナマズとは異なり新種であると判明したのは、1961年のことです。
ですからナマズに新種が発見されたというニュースは、57年ぶりであるため、非常に貴重であり、専門家の興奮を誘っているというわけです!