豚コレラの感染が次の段階に進んでしまった可能性がありそうです。
岐阜県内の養豚場で見つかった豚コレラが、野生のイノシシからも発見され、岐阜県内で拡大している可能性があります。
感染経路やルートや発生状況などについて解説しています。
豚コレラ感染の範囲が拡がっている可能性が高い
豚コレラ感染が岐阜県岐阜市内の養豚場で発見され、養豚場の豚が殺処分され、周囲の養豚場に豚コレラが感染しないように封じ込めをしていました。
しかし9月14日になって、豚コレラ感染が広がっている可能性があることが分かりました。
感染範囲が広がっている可能性の理由は、14日になって野生のイノシシが、水路で死んでいるのが見つかりました。
このイノシシは豚コレラが見つかった養豚場から10km離れている水路で発見され、岐阜県の検査によって豚コレラの陽性反応が出たようです。
これから国による精密検査が行われる予定であり、陽性反応が出れば正式に豚コレラ感染となります。
今回の野生のイノシシと養豚場の豚がどのように接触を持ったのかは、まだ分かっていません。
豚コレラの感染方法は、接触による感染です。
ですからもし養豚場の豚から感染が広がっているなら、イノシシは豚との接触があったことになります。
一刻も早く、接触があったのかを特定する必要があるでしょう。
いずれにしても、岐阜県知事の吉田肇知事は、豚コレラが新たな展開になったと認識していると述べています。
つまり養豚場だけの問題ではないという意味になります。
養豚場から10km圏内で死んだイノシシは親イノシシの模様
野生のイノシシから豚コレラが見つかったということは、養豚場で豚コレラが発見されたのでは大きな違いがあります。
行動範囲が限られている養豚場の豚と、自由に動き回る野生のイノシシでは感染スピードや範囲が大きく異なります。
仮に国の機関によって、豚コレラと認定された場合、すでに豚コレラ感染がイノシシによって拡大している可能性が高くなってしまうでしょう。
さらに発見されたイノシシは、体長1m・体重70kgであるため、親イノシシである可能性があり、接触の多い子供にも豚コレラが感染している可能性が高いでしょう。
このイノシシの発見によって、発見場所から10km圏内が養豚場に加えて調査範囲に含まれるようになりました。
豚コレラに感染したイノシシが見つかった場所はどこか?
今回、岐阜県によって豚コレラ感染が確認されたイノシシは、北に山間部が近く、南には住宅地が広がる打越地区です。
この地域のイノシシの数は多く、岐阜県内に2万頭も生息していると言われています。
そのため北海道大学獣医学研究科・迫田義博教授は次のように述べています。
「野生動物のイノシシからウイルスが検出されたことは非常に重大な証拠です。この感染症が広がる可能性がある」
引用:東海テレビ
非常に危険な状態あり、岐阜県による封じ込めが解決の鍵になります。
しかし本当に豚コレラが自然界に拡がってしまっているなら、封じ込めはかなり難しい状況になっていると言えるかもしれません。
豚コレラの感染経路や発生状況は?
今回、岐阜市で発見された豚コレラウイルスを研究機関が分析をした結果が出ています。
これまでに日本で発見された豚コレラウイルスとの比較をしたところ、発見されたことのない遺伝子タイプだったようです。
また豚コレラワクチンの遺伝子情報とも異なることが確認されています。
そのため農林水産省は、今回の豚コレラウイルスは海外から入ってきた可能性が高いと判断しています。
いずれにしても、国の機関がより詳しい分析を行ない、岐阜市内の養豚場や野生のイノシシに海外からの豚コレラがどのように感染したのか特定する必要があります。