花粉症に苦しむ人にとっては、花粉症の症状を和らげられるのであれば、どんな方法でも試してみたいと思われると思います。
おそらく花粉症の治療法について調べたことのある方は、1回の注射で花粉症が改善するという夢のような話を聞いたことがあるでしょう。
この話は本当でしょうか?

1回の注射で良くなるという話は真実なのか

花粉症が1回の注射だけで良くなるのであれば、世の中に花粉症で苦しむ人はいなくなるでしょう。
日本の人口の4分の1以上である2,500万人以上が花粉症になっている事実自体が、1回の注射では花粉症が良くならない事を証明しています。
では、なぜこのような話が出てきたのでしょうか?
2018年の段階で、花粉症対策として知られるようになっているのは、免疫療法舌下免疫療法です。
程度の差こそあれ、80%ほどの人に効果が期待できるとされているものの、最終的には2~3年ほどの時間が必要になります。
この方法は、少しずつ濃度の低い花粉抽出液を体内に入れていくという方法であるため、時間がかかるわけです。
1年で治るという話が出た治療法は、免疫療法舌下免疫療法ではなく、ステロイド注射です。
ステロイドの効果は免疫抑制であり、免疫機能の過剰な反応である花粉症自体を起こさないようにする治療法です。
確かにステロイドには、こうした効果が期待できるため、1日で花粉症が治るという話につながったのでしょう。
しかし日本アレルギー学会や日本耳鼻咽頭科学会では、ステロイド注射は副作用が強すぎるので推奨しないとしています。
e9f865c110f2dbe71513999fb5ddff85_s.jpg

ステロイドによる副作用

ステロイドによる副作用の中には、以下のようなものがあります。
・月経異常
・副腎皮質機能障害
・皮膚障害
・感染症にかかりやすくなる
・糖尿病の悪化
・消化性潰瘍
上記のような副作用が、ステロイド注射や治療において報告されています。
特にステロイド注射の場合は、一度注射してしまうと、体内に入ったステロイドを取り除くのは難しいため、ステロイド内服薬より慎重に使用が検討されるべきでしょう。
筋肉にステロイド注射をするなら、注射した筋肉部分に注射液が溜まるため、徐々に体に広がっていきます。
つまりステロイドによる副作用が生じた場合、内服薬と比較すると副作用の症状を止めるのが非常に難しくなります。
そのため花粉症の症状を抑えられる可能性があるものの、ステロイド注射はあまり勧められていないわけです。

まとめ

1度くらいの注射なら問題がないのでないかと考えられるかもしれません。
厚労省が発行している「的確な花粉症の治療のために第2版」では、ステロイド薬の注射は副作用の問題から、アレルギー専門施設ではほとんど使われていないと述べられています。
平成22年度厚労省PDF参照
さらに多くの耳鼻咽頭科やクリニックでは、ステロイドの副作用のため、注射による投与を行っていないとHPではっきり説明しているところも少なくありません。
このように副作用があることがすでに報告されているため、ステロイド注射は医師にきちんと相談して決める必要があるでしょう。
すでに免疫療法舌下免疫療法などの副作用が少ない治療法があるので、日本耳鼻咽喉科学会やアレルギー学会でステロイド注射が勧められていないのも納得できます。
たとえ1回の利用で花粉症が良くなるという情報を見たとしても、きちんと副作用の情報なども理解する必要がありますね。

スポンサーリンク

Twitterでフォローしよう

おすすめの記事